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ナイトハイカーのための杖
蜜蝋、木綿糸、テキストによるインスタレーション。 「山口盆地午前五時」、ART in Kimachi Project "Tsunagu"
'09、山口。2009年
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蜜蝋で杖をつくった。この杖は同時に蝋燭でもある。フレームに入れたテクストは、これまでの旅について語ったもの。
デンマークに自由を求めて難民申請をしていたアフガン難民で画家の友人と、異邦人同士、コペンハーゲンの街を、直感的に探検したこと。
マケドニアの山間の村ブライチノで、友人と夜空の星を求めてナイトハイクした夜。
この杖=蝋燭の素材である蜜蝋をいただいた、秋芳町の養蜂家の方に取材したとき、採蜜のお手伝いで巡った蜂場の美しさ、蜂蜜の味、蜂のお話・・・
ナイトハイカーのための杖は、イマジナティヴなナイトハイクへの誘いである。このナイトハイクにはある勇気が要る。さらなる暗闇に分け入ることを辞さない心を持つ者だけに、新しい星や星座や、自由の意味が啓かれる。
「暗闇を行くことを学び、あるいは(泳ぎを習うときのように)体が水に浮くかどうかを確かめねばならない」(C.G.ユング、手紙、1945年2月27日)
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