富田俊明

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我我の家郷迄来て見ることができますか?
写真、コピー、貝殻、ライター、手紙、メモ、テクストによるアーティスト・ブック。 「引っ越しました・ウィークリー・マンション・プロジェクト」、ウィークリーマンション木場牡丹West in Part 40、 501号室、東京、1998年


赤い記念品ケースに収められた品々やメモ、映像の一つ一つは、97年夏の二ヵ月、中国福建省泉州市恵安県崇武鎮に、「芸術家」として滞在したぼくと、出会った人々との関係を示している。そこでは、ぼくは、人々によって様々にイメージされうる存在だった。他者がぼくに対して持つイメージに、思いもよらなかった役割を引き受けていく可能性を感じた。記者、日本人、人本主義者、西北人、通訳、商人、観光客、友人・・・・・・
タイトルは、ある浜辺で出会い、数日共に過ごした子供たちの一人、ジーベン少年が、ぼくのノートに記した言葉。誘いであり、問いでもあるこの言葉には、身体を伴った行動、態度でしか応えることができない。あなた/わたし、向こう/こちら、あらゆる対立を越えて向こう側へ赴くこと、他者に向き合って評価し判断を下すのではなく、他者に寄り添い、他者の肩越しに、彼らの世界を巡ることを誘っている。


タイトルについて


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